なぜ食べたくなる? ダイエットを邪魔する食行動の秘密
食欲が止まらない、怖いほど食べてしまう・・・
そんな経験はありませんか?
旅行やちょっとしたイベントならまだしも、日常生活で継続的に起こっている人が急増!
その背景には、普段の何気ない食生活のしわ寄せが招いていることもあるんです。
異常な食欲や食行動には、さまざまな要因がありますが、今回は「食によって起こる異常な食行動」についてお伝えします。
甘いものがひきおこす衝動的な食欲
「疲れた時に甘いもの」は、至福の喜びなんて人も多いのではないでしょうか?
脳は体全体の消費エネルギーの20%以上とも言われていて、仕事や勉強、考え事やストレスなど、脳を使えば使うほど、エネルギーは消耗されています。
エネルギー不足になった脳のSOSが、まさに「甘いもの食べたーい!」という欲求です。
栄養学的に見ると、最も速く脳のエネルギーになるのが糖分です。
幸福感や意欲を高めるドーパミンを分泌させるスイッチとなることから、脳の唯一のエネルギー源が糖である、と言われてきました。
しかし、糖分の補給ばかりを続けてしまうことで、至福の喜びだったはずのものが、異常な食行動を引き起こしてしまうこともあるのです。
そのキーワードになるのが、「血糖値」です。
欧米では、血糖値と家庭内暴力との関係が指摘されるほど、血糖値はメンタルヘルスに密接に関わっていることがわかっています。
甘いものを食べることで起こる「シュガー・ハイ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
血糖値は、食事をすることで緩やかに上がり、食後30分くらいから徐々に下がっていきますが、血糖値は緩やかに上がれば緩やかに下がり、急上昇すれば急降下します。
急上昇でハイになり、急降下すれば低血糖になる。
この短時間でのアップダウンが起こると、脳から攻撃ホルモンとも言われるアドレナリンの分泌が促され、イライラしたり、ソワソワしたり、感情のアップダウンが起こります。
すると脳はさらにエネルギーを消耗しますから、また甘いものが欲しくなる、という悪循環が起きてしまいます。
甘いものだけじゃないシュガーハイ
甘いものを食べてハイになる「シュガーハイ」。
この負のスパイラルは、決して甘いものだけでなく、スナック菓子や炭水化物過多の食事でも起こりやすくなります。
・白砂糖を多く使った菓子類
・精製度の高い炭水化物(精白米、パン、麺など)
・炭水化物に偏った食事
・スナック菓子
・ジャンクフード
とくに旨み調味料として化学調味料が使われていると、糖分と旨み調味料の相乗効果でシュガーハイ状態に。
まさに ”やめられない止まらない” 状態が起こりやすくなります。
さらに、イライラすることや過食状態も慣れてしまえば異常と思わなくなるのがヒトの心理というもの。
慣れが続くと自然とタンパク質や野菜を欲しない体質になることもあります。
しかし、これは感覚が麻痺しているだけで、本来カラダを構成する材料が足りていません。
タンパク質が不足していれば、いざダイエットしよう、運動しよう、と思った時に、筋肉を損傷してしまったり、代謝が上がらない、なんてことも起きてしまいます。
また、女性であれば、月経異常やホルモンバランスの不調も引き起こしやすくなってしまいます。
こうなってしまうと、もうボディメイクどころではなくなってしまいますよね。
・ストレスで食に走りやすい
・ときどき衝動的な食欲が気になる。
・食べる時と食べない時の差が激しい
・お酒の後のラーメンや夜食がやめられない
・ながら食いが習慣になっている
そんな人は次の予防策を取り入れてみてくださいね。
気づいたら食欲がおさまっていた、そんな未来が待っているかもしれません。
食で変わる食行動 その具体例
1. タンパク質(必須アミノ酸)を食べる
ハッピーホルモンと呼ばれる”セロトニン”の材料がトリプトファンという必須アミノ酸です。セロトニンは朝日を浴びることで分泌されますが、セロトニンの素となるトリプトファンが不足していては意味がありません。
トリプトファンは、カツオや椎茸に豊富です。
2. 玄米や雑穀、全粒粉のパン・パスタなど低GI値食品を取り入れる
シュガー・ハイの元凶が血糖値の急上昇です。
血糖値の急上昇を防ぐ玄米や雑穀、全粒粉などを取り入れましょう。
3. 質の良い油を取り入れる
ストレスによる暴飲暴食を防ぐために、とくに取り入れたいのがDHAやEPA、レシチンなど脂肪酸を含む油です。これは脳神経そのものの材料であり、精神安定に欠かせない栄養素。セロトニンの安定にも繋がりますので、ストレスによる暴飲暴食の予防につながるでしょう。
4. 添加物の少ない食事を心がける
人工甘味料や合成のうま味調味料には、依存性があることが様々な研究でわかっており、先進諸国では使用禁止な国も多い中、日本では多くの食品に含まれています。
出来るだけ化学調味料を含まない食品を選びましょう。
5. 発酵食品を取り入れる
腸は第2の脳といわれるほど、腸の状態が脳(メンタルなど)に影響し、脳の状態が腸に影響することが多くの研究機関で証明されており、”脳腸相関”とも言われています。
腸内細菌も脳組織もまだまだ未知の領域が多い分、今後ますます健康効果が証明されることは間違いありません。
腸内環境を整える有効な食品といえば、発酵食品です。
ヨーグルトやキムチといったものから、じつはカツオ節や醤油なども発酵食品のひとつです。
とくに注目したいのが、『カツオ節』です。
もうお気づきですね!カツオ節は、セロトニンをつくるトリプトファンも補えて、腸内環境にも良い。
さらに自然の旨みがぎっしり詰まっている出汁にもなります。
手軽に取り入れられる鰹節がなんとも優れものなのです!
ぜひ毎日の食事に取り入れてみてください!
《関連記事「ダイエットを成功させる腸の状態とは」》
生活習慣で変わる食行動
ポイントは、食行動の根幹でもある自律神経です。
摂食中枢、満腹中枢すべては自律神経がコントロールしており、ダイエットやボディメイクには、自律神経をいかに味方につけるかが肝ともいえます。
しかし自律神経は、体温や血圧、呼吸、心拍、睡眠、覚醒など全身の調整をしているため、ストレスに弱く、すぐにバランスを崩してしまいます。
先に挙げた食生活の改善が自律神経を守ることにも繋がりますが、生活面での強化がとても大切です。
1. 筋トレをする
筋肉が多い人と少ない人では、筋肉が多い人の方が血糖値が安定しやすいことがわかっています。これは、インスリン抵抗性という血糖値をコントロールする能力と筋肉量が関係しているといわれています。
また、運動をすることで神経細胞を成長させるBDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌されたり、ドーパミン、セロトニンなどのハッピーホルモン群の分泌が増えることもわかっています。
2. 自然に触れてリフレッシュする
世界には森林セラピーを医療に取り入れる国があるほど、自然には私たちの脳を休めてくれる力があります。ストレスで食に走ってしまい自己嫌悪が止まらない、なんて人は休日を利用して、森林浴をすると良いでしょう。
3. 体を温める
現代人はストレスが多く副交感神経の働きが乱れてしまっています。
リラックスした状態で体の深部が温まっている状態が、自律神経の副交感神経が最も優位な状態です。
この時、セロトニンの分泌も安定していて食行動も正常です。
お風呂やサウナも体を温めますが、表面が温まりやすかったり、スマホで動画を見ながら、なんて過ごし方も増えているので、最近では十分なリラックスができていない人も多いようです。
そこでおすすめなのがインディバです。
ジュール熱を利用して体の深部を温める医療機関での使用実績も高く評価されている機器です。施術中にスッと深い眠りに入る人も多く、短時間で副交感神経を十分に癒してくれます。
私たちの生活から消えることのないストレスと上手に付き合い、理想のボディ、そしてライフスタイルをぜひ送ってくださいね。
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