杉浦 康平「トレーナーとしても選手としても常に進歩を続けたい」

杉浦 康平「トレーナーとしても選手としても常に進歩を続けたい」

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RiDEAL|WORKOUT&CONDITIONINGのトレーナーとして日々多くの指導を行い、クラシックフィジークの選手としても活躍する杉浦 康平氏に、トレーニングを始めた経緯や指導の方針等を伺った。

 

 

トレーニングを始めたきっかけ

 

小学校の時にサッカーやバスケをやっていましたがあまり続かず、中学と高校では野球を続けていました。

 

野球部では専用のウェイトトレーニング室があり非常に良い環境に恵まれていて、そのときに初めて筋トレに取り組んでプロテインを飲む習慣もつきました。

 

野球のパフォーマンスを上げたいということもありましたし、カッコよくなりたいという想いもあって他の人よりも多くトレーニングをやるようにもなっていました。

 

その後筋トレを続けていくことで徐々に筋肉量が増えてきて、せっかくなのでトレーニングで鍛えた体を活かそうと思って大学でアメフトに切り替えました。

 

 

体型が最も大きく変わった時期

元々の体型は中肉中背でした。

 

野球をやっていた高校生の時期は75㎏くらいで、アメフトに移行してからは98㎏まで増えました。

 

野球の時もウェイトをやり込んで体を強くしていたつもりですが、アメフトは全くの段違いでした。大学でアメフト部に入ってからのトレーニングは基本的に週3回ほど朝に行いました。

 

監督がスポーツ科学を専門にしている方ということもあり、怪我もなく非常に良いトレーニングを学べました。

 

この時期は体を作るためにとりあえずなんでも食べることを徹底していました。

寮では朝と晩に食事が出されるのですが、一食2000kcalほどのかなりの量でした。

朝晩の合計で4000kcalほどを残さず食べた上で、昼の食事は自分で選びます。

 

この時期に今の体のベースが作られた感じがあります。自分が身を置く環境は本当に大事です。

 

 

会社員を経てトレーナーへ

 

大学卒業後は医薬品会社に就職し、ドラッグストアに勤務しながらトレーニングを継続していました。

 

しかし当時の環境はジムまで車で片道1時間かかり、大幅な時間を取ることでトレーニングの頻度も落ちてしまいました。

 

今まで積み上げてきた筋量やサイズが徐々に小さくなっていくことで自分の中のアイデンティティが失われていく感じがあり、このままではいけないと思い、常にトレーニングに取り組みやすい環境に身を置くためにトレーナーを目指すようになりました。

 

医薬品会社を退職してからは現場での経験を積むためにジムで勤務を始めました。

 

そこでボディメイクのコンテストの存在を初めて知り、せっかく作った体を披露する場があったほうがいいなと思い軽い気持ちで出場を決め、そこから次第にステージに出る楽しさに魅了されていきました。

 

ドラッグストア勤務時に登録販売士という第二類医薬品まで取り扱える資格の勉強をしていたのですが、それが結果的に薬だけでなくサプリメントの知識を得ることにも繋がりました。

 

お客様の質問に応えたり、サプリメントを提案する時に知識だけでなく効果や体感を踏まえてしっかりと伝えたいので、しっかりと効果や仕組みを理解した上で実際に自分で試すようにもしています。

 

個人的にはクレアチンは特に体感があります。

筋出力や筋持久力を高める効果のあるサプリで、多くのアスリートにも使われてエビデンス(科学的根拠)も多く安全性が高い。

 

飲む量が多いので、コストが抑えられていながらも安全性の高い成分を使用している製品を選ぶようにしています。

 

 

トレーニング頻度や強度に関して

 

基本的には各部位を100%追い込むのではなく、70%くらいに抑えて追い込み切らないようにしています。

 

筋肉が発達する刺激を入れつつも疲労を長引かせないようにして、一週間で各部位に3回刺激を入れる狙いがあります。

 

部位を分けて毎日トレーニングをして、疲れを感じたら休むようにしています。

今はこのやり方で成果を出せているので良いと思いますが、先々は年齢に合わせて変えていく必要があると思います。

 

トレーニング方法や強度はコンテスト時期に合わせて、増量期と減量期で異なる負荷や回数に設定しています。

 

増量期であれば高重量で攻めてしまっても良いのですが、コンテストに向けた調整を入れる減量期では軽重量で高回数でやるようにしています。

 

減量をすることで関節周りの脂肪も減って関節可動域も広くなる傾向にあるため、怪我のリスクを抑える事と筋肉に刺激を入れる事の両立を図っています。

 

エビデンスを探していくと軽い重量でもある程度追い込むことで筋合成率が高まるという報告もあり、減量期は1セット40~70回の高回数で3~4セット行っています。

 

30回で限界を迎えるような重量に設定しても、やってみると意外と倍近くの回数までできてしまうことがあるため設定重量と実際にこなす重量が合わないことを前提にしています。

 

今までこういった高回数の刺激は入れていなかったので斬新な刺激に感じます。

この方法を取り入れてからは減量中でも若干筋肉量が増えているように思います。

筋肉量が増えながらも減量が加速しているような感じです。

 

昔は10回限界くらいの重量で10セットを行う時期もありました。

最初は良かったのですが、やがて4セットを行うのとあまり変わらなくなってきてしまったためセット数を減らしました。

 

エビデンス的にも最適なセット数は3~4セットと言われています。

 

 

コンテストという目標があることが良い

最初は減量をどう進めていけば良いかもわからずにいました。

 

それでも一切食べないという選択肢はなかったのでタンパク質と野菜だけを食べるようにしたのですが、一ヶ月ほど続けると辛いだけでなくげっそりとやつれてきてしまいました。

 

その後の試行錯誤を経て、今は減量のやり方が確立できてきたので以前に比べるとある程度は楽に効率化できるようになったと思います。

 

食事制限中に何か食べたくなったときには、熱いもののほうが空腹感を紛らわせやすいのでホットコーヒーをよく飲んでいます。

 

キツいことや辛い事が好きというわけではなく、ある程度自身に課題を課したほうが自分を律することができるように感じています。おそらく、課題がないと停滞してしまうと思います。

 

課題や目標がないとどうしても楽な方へと妥協が出てきてしまうということもあって、目安としてコンテストはおよそ年に三回くらいの頻度で出場しています。

 

目標があることで判断や行動が良い方へと向かうので、どんな分野においても目標や方向性を定めることは大事だと思います。

 

 

トレーニングに対するモチベーション

 

自分はコンテストに出場すること自体がモチベーションになっているのですが、どうしても気が向かない時には思い切って休んでしまいます。

 

その代わり、昨日休んだから今日は頑張ろうという感じで気持ちを新たにします。

 

モチベーションの保ち方は人によってそれぞれ異なると思いますが、例えば身の周りを整えたり、ジムでの良好な人間関係など、第一はジムに行きやすいような環境作りだと思います。

 

 

トレーニングの指導理念と今後の目標

まずは第一線の選手としてプロカードを取得することを目指して、行けるところまでチャレンジしていきたいです。

 

丁度一ヶ月後にはFWJアマチュアオリンピアが控えています。

今まではフィジークというカテゴリーに出場していたのですが、今後はクラシックフィジークというカテゴリーに移り挑戦を続けていきます。

 

 

 

 

体格的に初対面の方からは怖そうなイメージを持たれる事もありますが、話せば優しいと言われます(笑)

 

自分としては指導に際して褒めて伸ばすことを念頭に置いて、まずはトレーニングを好きになってもらう事が重要だと考えています。

 

トレーニングが好きであればモチベーションも保ちやすいですし、体型やパフォーマンスに変化が出てきた場合にはなおさら楽しく継続できます。

 

それと合わせてトレーナーとして指導を続けていく上で、信頼をして頂いて納得の上でトレーニングに取り組んでもらうことを心がけています。

誰に教わるか、どういう人なのか、信頼できるのかという点は非常に重要ですので、今後も身体で証明していきたいです。

 

 

杉浦 康平

 

《経歴》

2017年 NPCJ MOLA CAP 優勝

2019年 NPCJ BLAZE OPEN 入賞

2020年 FWJ PRO QUALIFIER 3位

2021年 FWJ CLASSIC PHYSIQUE 3位

 

《資格》

NSCA-CPT

 

《杉浦 康平 インスタグラム》

 


大学卒業後、医薬品会社に就職。

アメフトで鍛えたカラダを活かすべくトレーナー業に転職。

2016年、2017年と女子プロゴルファーの専属トレーナーとしてツアーに帯同。

ベストボディジャパンやフィジークの大会に出場し、2017年「NPCJ Mola Cap 176cm超級」で優勝するなど、実績を積んだ後RiDEAL|WORKOUT&CONDITIONING に入社。

パーソナルトレーナーとして自身の経験を活かしコンディショニングをはじめ、カラダの小さな変化を楽しみながら変わる喜びを実感してもらうべく、お客様へのトレーニング指導に当たる。

この記事を書いた人

関口貴久

《トレーナー/柔道整復師》

整形外科、医系学校教員助手、スポーツ系専門学校講師等を経験。
競技パフォーマンス向上のためのトレーニングや傷害予防、ボディメイク等関する記事の執筆を専門とする。

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